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26/4/29
オッタントットのワインの選び方。仕入れと提供で考えていること

目次
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今日はワインの選び方の話をしますね。選び方といっても、僕の場合は2パターンあるなと思ってて。
仕入れる時の選び方
お客さんに提供する時の選び方
なのでそのあたりの話をしていこうかなと思います。
ユカセレクションは特別なシーン用
まず仕入れ先の1つは「ユカセレクション」さんですね。直接リストをもらって、注文して送っていただくという形をとっております。
ブルゴーニュやシャンパーニュはちょっと時別なシーン用にユカセレクションから仕入れています。基本的にはボトル売りで、グラス売りはしていません。

オッタントットのワインラインナップの中ではちょっと高価な方で、ボトルで1万円前後といったところでしょうか。
ワインシェアで無料で提供するワ インはできるだけユカセレクションさんのブルゴーニュから提供していて、タイミングが合えば非常にラッキーなので、ぜひ飲んでもらいたいです。
普段のグラスワインはカーヴ スギヤマ
日常におすすめのグラスワインは、「わいん屋 CAVE Sugiyama(カーヴ スギヤマ)」さんから仕入れています。
オッタントットから車で15分から20分ぐらいの距離にあるので、直接買いに行っています。
CAVE(カーヴ)はフランス語で洞窟っていう意味で、地中に横穴を掘るような形でワインを貯蔵していたところからきている言葉ですね。ワイン屋さんのことをカーヴと言った りもします。
カーヴ スギヤマに行くようになったきっかけは試飲会でした。試飲会はワインの卸業者さんだったり、我々のような飲食店だったり、そういうワインに関係する業者たちが集まる場です。一般の人は基本入れなくて、名刺や申し込みが必要とか、そういう感じです。
大手の酒屋さんはいろんなインポーターさんからワインを仕入れてそれを卸しているので、そのインポーターさんたちに「試飲会やるので出ませんか」と声をかけて、それぞれのブースが出ています。
そこで飲食店側が試飲して、コミュニケーションを取って、販路を広げたり、出会いを作ったりする場なんですよね。
その中で出会ったのが「マキコレワイン (マキコレクション)」さんです。マキコレワインがその試飲会に出店することは知っていたんですが、けっこう最後の方でやっと見つけたら、行列とまではいかないですけど、ちょっと賑わってて。みんな狙ってるのかなという感じでした。
何種類か試飲させてもらったんですけど、どれも美味しくて。その時はリストだけ持って帰って、取扱店ないかなと探して出てきたカーヴ スギヤマに行ってみた流れです。
初めて行った時に会った杉山社長がすごく優しい人で。割とお年を召されていて、失礼かもしれないですけど、かわいいおじいちゃんって感じなんですよね。
ワイン樽のオブジェや木箱をくれたりとか。マルシェで使おうかなと思って相談したら「いいよ」って譲ってくれて。そういう優しさがあって、要はもう、僕はこの社長が好きなんですよね。社長に会いたくて買いに行ってるみたいなところもあります。
最初はマキコレワインを中心に買っていたんですけど、通ううちに「これもおすすめだよ」「新しくこういうの入荷したよ」とか教えてもらっていろいろ試していって。

自分で飲んだりお客さんの反応を見たり、ワインリストのバランスも考えながら試行錯誤していくうちに、今のリストの形になっていきました。
日本ワインも今2種類仕入れています。北九州の「ワタリセ ファーム&ワイナリー」と、山形の「高畠ワイナリー」で、両方白ワインです。日本のワイン、本当にレベルが上がってきたな と思います。
これもカーヴ スギヤマで出会ったワインで、杉山社長におすすめされたり、たまたま見かけて買ってみたり。そういう出会いを楽しみながら仕入れてます。
仕入れで一番大事にしているのは「誰から買うか」
仕入れに関して、「誰から買うか」を一番大事にしています。これは僕がブレずにずっと言っていることです。
どこの産地の野菜かより、誰が作っている野菜か。どこの国のワインかより、誰が売っているワインか。
もちろん全国回って最高のものを仕入れるっていうやり方もあると思うんですけど、僕はあんまりそこにはいかなくて。顔が見える距離で、信頼できる人から買う。それを大事にしています。
「おすすめで」が多いのは正直よくわかる
ここからはワインを提供する時の話です。ワインリストは一応あるので、お客さんが自分で選ぶのが基本ではあるんですが、実は「おすすめで」って言われることがけっこう多いんですよね。
特にグラスで飲まれる方。今グラスで8種類ぐらい出してるんですけど、正直これ、僕、自分でも選ぶの難しいと思います。僕でも8種類並べられたら迷いますもん。
もちろんね、どこの国かとか、品種は何かとか、そういうヒントはあるんですけど、それだけじゃやっぱり決めきれないんですよね。どれが美味しいかなとか、どれがこの料理に合うかなとか、考えても分からない部分ってあるので。
だから「おすすめで」ってなる気持ちはすごく分かります。
肉だから赤、魚だから白、でもない
おすすめをどう選んでいるかなんですけど、もちろん料理とのバランスは見ます。肉だったら赤かなとか、魚だったら白かなとか、そういうのは一応考えます。ただ、これも一概には言えなくて。
例えば今やってるサワラの炙りカルパッチョ。皮目を炙っていて、バルサミコも使ってるんですよね。そうすると、白ワインももちろん合うんですが、軽めの赤も全然いけるんですよ。なので「カルパッチョだから白」っていう単純な話でもないんですよね。
あとイノシシもそうで。肉なんですが、すごく上品でさっぱりしてるんですよ。僕はよく言ってるんですけど、豚肉より上品だと思ってて。なので、肉だから赤っていうよりは、白ワインの方が合うなって思うこともあります。
鹿はしっかり赤いので赤ワイン。イノシシは白寄り。肉の色で考えると、わりと分かりやすいかもしれません。
飲み方と空気感で選ぶワインは変わる
料理だけで決めるのはなかなか難しくて、お客さんの飲み方でも提案は変わります。1杯で終わる方なのか、2杯3杯と飲む方なのか。これで全然変わります。
例えば1杯だけでゆっくり飲む方だったら、前菜からメイン、最後のパスタまで通して楽しめるようなワインを選びます。途中で料理が変わっても、ちゃんと寄り添えるやつですね。
逆に何杯か飲まれる方だったら、カルパッチョにはこれ、ポルケッタにはこれ、最後パスタだったらこれ、みたいな流れで組み立てていきます。
あと、その場の雰囲気も見ています。めちゃくちゃ盛 り上がってるグループなのか、パートナーとしっぽり飲んでるのか。これもけっこう大事で、お出しするワインが変わってきますね。

初めて来たお客さんで、料理も決まってない、ペースも分からない、どういう飲み方をするかも分からない。そういうお客さんに「おすすめください」って言われると、難しいですよね。
そういう時は今状態がいいワインを出します。抜栓してて、ちょうどいい状態のやつですね。
何回か来てくれている方だと好みも分かってくるので選びやすいんですけど、初めてだとそこも手探りなので、そういう意味でも、お客さんとの関係性ってすごく大事だなと思います。
抜栓したワインはけっこう変わる
ちょっとマニアックな話になるんですけど、グラスで出す場合、抜栓してるワインを出すことが多いです。抜栓っていうのはコルクを抜いてる状態ですね。
当然、その日に全部出るとは限らないので、途中で特殊な栓をして保管して、翌日また出すみたいなこともあります。
なるべく酸化する前に出したい気持ちはあるんですが、それ以上に、抜栓して少し時間が経った方が美味しくなるワインもあるんですよ。これが難しいところで。
ワインって基本的には 酸化が大敵で、空気に触れさせないようにするのが大事なんですけど。これは保管の話で、飲むときに関してはまた別で。
例えば長期熟成してる赤ワインなんかだと、開けてすぐより、30分後の方が香りが開いて美味しくなったりします。僕らは「香りが開く」とか「閉じてる」とか言うんですけど、これ、けっこうはっきり変わるんですよね。赤だけじゃなくて、白でもそれが起こります。

同じワインでも、開けてすぐ飲むのと1時間後に飲むのとで、全然違うんですよ。本当に別物みたいになることもあります。なので時間で変わるっていうのも、ワインの面白さかなと思います。
こだわる人だと飲む2時間前に開けておくとか、そういうことまでやる人もいますね。ただ、これも一概に「何分後がいい」とか「何日後がいい」とか決められない。全部そのワイン次第です。だから難しいし、面白いところでもあります。
ワインも料理も、いい時間のためにある
ということで、仕入れに関しては「誰から買うか」を大事にしている。提供に関しては「お客さんの状況」と「ワインの状態」を見て選んでいる。これがオッタントットのワインの選び方です。
ワインと料理の相性だけじゃなくて、その人がどういう時間を過ごしてるか。どういう時間を提供できるか。これからもそういうことを大事にしていきたいなと思います。






