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26/8/6

ワインは分からなくて大丈夫!初心者がワインを楽しむためのお話

目次

ワインは分からなくても楽しめる

赤、白、ロゼ、オレンジ。ワインって何が違うの?

赤ワインと白ワイン、作り方は順番が逆

ロゼワインは赤と白を混ぜているわけではない

オレンジワインはオレンジから作ってません

スパークリングワインの泡はどうやって入るのか

産地とブドウ品種を見るもよし、ジャケ買いもよし

ブルゴーニュワインに品種が書かれてない理由

黒ブドウなのに白いシャンパーニュ

ブドウ品種は全部覚えなくて大丈夫

結局は、飲んでみるのが一番!


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今日はワインの話です。と言っても、ワインのうんちくを延々と語るわけではありません。


僕は一応、JSAという日本ソムリエ協会がやっているワイン検定のブロンズクラス、シルバークラスには合格しています。ただ、試験に受かったからといって、知識が全部しっかり定着しているかというと、全然そんなことはないんですよね。


ワインを飲んだり楽しんだりするために、知識やうんちくは必要ないというお話の回です。



ワインは分からなくても楽しめる

僕自身、ワインにめちゃくちゃ詳しいわけではないですけど、ワインは好きです。しょっちゅう飲んでいます。お店にも色々なワインがあって、飲みたいと思った時にすぐそこにある環境ですから(笑)。


例えば、どうしてスマホでインターネットを見られるのか、画面にどうやって動画が映っているのか、細かい仕組みまで知っていますか?僕は知りません。分からないけど、普通に使いますよね。ワインもそれと一緒です。


ワインがどうやって作られているのか、ブドウの品種が何なのか、どこの産地なのか。そういうことを詳しく知らなくても、飲んで「美味しいな」と思えば、それでいいじゃないですか。


ところがお店を始めてみると、思った以上にワインを飲む人が少ないことに気づきました。ビールは飲む。ハイボールも飲む。焼酎も飲む。でも、ワインは飲まない。


理由を聞いてみると、「ワインはよく分からないから」「あまり飲んだことがないから」という人がけっこう多いんです。必要としていないということもあるのかもしれませんが、分からないから飲まない、知らないから選ばない、と。


でも、「スマホの仕組みが分からないからスマホを使わない」とはなりませんよね。それと同じで、ワインも詳しく知る必要はありません。飲んで美味しかったら、それでいいんです。


ただ、外食先でも家で飲むワインを買う時でも、どうしても「選ぶ」という作業は出てきます。たくさん並んでいる中から、どれを飲むのか決めなければいけない。ここがちょっと難しいんですよね。


ワイン売り場でボトルのラベルを確認する人

なので、そのハードルを少し下げるために、ワインの基本的な種類や作り方について、かなりざっくりお話ししてみます。



赤、白、ロゼ、オレンジ。ワインって何が違うの?

ワインを大きく分けると、まず赤ワインと白ワインがあります。それから、ピンクがかった鮮やかな色のロゼワイン。最近よく見かけるようになったオレンジワイン。そして、炭酸がシュワッと入ったスパークリングワインです。


  • 赤ワイン

  • 白ワイン

  • ロゼワイン

  • オレンジワイン

  • スパークリングワイン


赤ワインと白ワインは、見た目からして違うので分かりやすいですよね。でも、ロゼワインは何なのか。赤ワインと白ワインを混ぜているのか。オレンジワインは、オレンジを使っているのか。この辺はちょっと分かりにくいと思います。


オレンジワインはオレンジで作っているわけではなくて、オレンジがかった色をしているワインです。


ワインの違いは、大きく言うと「使うブドウ」と「作り方」にあります。ワイン用のブドウは、大きく黒ブドウと白ブドウに分けられます。基本的には、赤ワインには黒ブドウ、白ワインには白ブドウを使います。使うブドウだけでなく、作る時の手順にも違いがあります。


かごに盛られた�黒ブドウと白ブドウ



赤ワインと白ワイン、作り方は順番が逆

赤ワインはまず収穫したブドウを潰して、種や皮が入ったまま発酵させます。十分に発酵させた後で搾り、皮や種を取り除きます。その後、樽やステンレスタンクなどに入れて熟成させていくんですね。


熟成中には澱が出るので、最終的に澱を取り除いてボトルに詰めます。ボトルに詰めてから、さらに熟成させる場合もあります。


大まかに言うと、「潰す→発酵させる→搾る」という順番です。潰したブドウを皮や種と一緒に発酵させるので、皮の香りや種の香り、渋みなどが出て、より複雑な味わいになりやすいのかなと思います。


白ワインも最初にブドウを潰すところまでは同じです。ただ、白ワインは潰した後、先に搾ります。皮や種を取り除いて、果汁だけにしてから発酵させるんです。その後の熟成などは、赤ワインとだいたい同じです。


つまり白ワインは、「潰す→搾る→発酵させる」という順番になります。言ってみれば、ブドウジュースを発酵させているような感じです。そのため甘みや酸味が感じやすく、比較的すっきりした印象になるのかなと。


赤ワインは発酵させてから搾る。白ワインは搾ってから発酵させる。この違いだけでも覚えておくと、分かりやすいと思います。


赤ワインと白ワインのグラス、奥に並ぶワインボトル


ロゼワインは赤と白を混ぜているわけではない

ロゼワインには黒ブドウを使います。ざっくり言うと、黒ブドウを使って、白ワインに近い作り方をするワインです。ロゼワインの代表的な作り方には、「直接圧搾法」と「セニエ法」があります。


直接圧搾法

直接圧搾法は、黒ブドウを搾ってから発酵させる方法です。作り方としては、本当に白ワインに近いですね。黒ブドウを使っていますが、皮と果汁が触れる時間が短いため、色は淡く、鮮やかなピンク色になりやすいです。


セニエ法

セニエ法では、黒ブドウを軽く潰した後、皮や種と一緒に短い期間だけ発酵させます。赤ワインほど長く発酵させず、果汁にある程度色がついた段階で搾ります。その後、果汁だけでもう一度発酵を進めます。


赤ワインと白ワインの作り方を組み合わせた、ハイブリッド型みたいな感じですね。直接圧搾法よりも色が濃くなりやすく、赤ワインに近い色合いになるものもあります。


細かく考えるとちょっと難しいんですが、「黒ブドウを使って白ワインっぽい作り方をする」と覚えておけば、ざっくりは大丈夫かなと思います。


屋外でグラスに注がれるロゼワイン


オレンジワインはオレンジから作ってません

オレンジワインは、ロゼワインとは逆です。白ワイン用の白ブドウを使って、赤ワインのような作り方をします。


白ワインを作る時は、ブドウを潰した後に搾り、皮や種を取り除いてから発酵させます。一方、オレンジワインは白ブドウを皮や種と一緒に発酵させるんです。


色素は皮に多く含まれているので、皮と一緒に発酵させることで、白ブドウの皮の色が果汁に移っていきます。それで、少しオレンジがかった色になるというイメージですね。


黒ブドウで白ワインのように作るのがロゼ。白ブドウで赤ワインのように作るのがオレンジワイン。こう考えると、少し整理しやすいかもしれません。


白い背景に置かれたオレンジワインのグラス


スパークリングワインの泡はどうやって入るのか

スパークリングワインの泡は、発酵によって生まれます。ワインに酵母と糖分を加えると、酵母が糖分を食べてアルコールと炭酸ガスを作ります。瓶やタンクを密閉しておくと、その炭酸ガスが逃げずにワインの中へ溶け込み、栓を開けた時にシュワッと泡になるんですね。


赤ワインや白ワイン、ロゼワイン、オレンジワインなど、炭酸が入っていない普通のワインを「スティルワイン」と呼びます。スパークリングワインは、このスティルワインを発酵させて作ります。


代表的な作り方は、瓶内二次発酵です。スティルワインを瓶に詰める時に酵母と糖分を加え、栓をします。その瓶の中で、もう一度発酵させるんですね。瓶の中で発酵させる方法を「トラディショナル方式」と呼びます。


一方、瓶ではなく、大きなタンクの中で二次発酵させる方法もあります。こちらは「シャルマ方式」と呼ばれています。


トラディショナル方式

トラディショナル方式は、瓶の中で時間をかけて発酵、熟成させます。時間も手間もかかりますが、炭酸が持続しやすいのが特徴です。比較的高級なスパークリングワインでは、この方法が使われています。


シャンパーニュ、いわゆるシャンパンですね。他にも、イタリアのフランチャコルタや、スペインのカヴァなどが、瓶内二次発酵で作られています。


ワインセラーで斜めに並べて瓶内二次発酵されるスパークリングワイン

シャルマ方式

シャルマ方式では、大きなタンクの中でまとめて二次発酵させます。大量生産しやすく、比較的低いコストで作れる方法です。泡は勢いよく立つものの、ガス圧がやや低く、泡が比較的早く消えやすいという特徴があります。


イタリアのスパークリングワインでは、「スプマンテ」や「フリッツァンテ」という言葉を見かけることがあります。ざっくり言うと、スプマンテは炭酸が強めのもの。フリッツァンテは、少し炭酸が入った微発泡のものです。


高級なスパークリングワインは、瓶の中で時間をかけて作られていることが多い。一方、タンクを使って大量に作られるものは、比較的手頃な価格になりやすい。そのくらいのイメージでいいと思います。



産地とブドウ品種を見るもよし、ジャケ買いもよし

ワインを選ぶ時は、大きく産地や国で見る方法と、ブドウ品種で見る方法があります。


フランスなのか、イタリアなのか。南アフリカなのか、オーストラリアなのか、アメリカなのか。そういう国や地域で選ぶ方法ですね。


もう一つは、シャルドネやピノ・ノワールといったブドウ品種で選ぶ方法です。ただ、このブドウ品種がとても多いんです。


僕も本を読んでいて、「カルメネールはこういう風味です」と書いてあっても、何を言っているのかよく分からないことがあります。文字だけで読んでも、なかなか覚えられません。


結局は飲んでみて、「シャルドネってこういう感じなんだ」「グルナッシュってこういう感じなんだ」と経験を重ねていくしかないんですよね。


品種の特徴を少し知っていると、次からのワイン選びは楽になります。ただ、覚えなければいけないということではありません。とにかく、色々飲んでみましょうというところに落ち着きます。


今、僕が飲んでいるのはオーストラリアのワインです。ラベルには「South Australia」と書かれているので、オーストラリアの南部で作られているワインですね。ワインの名前は「ワイン・メン・オブ・ゴッサム」。「シャルドネ 2023」と書かれています。


つまりラベルだけでも、2023年に収穫されたシャルドネという品種のブドウを使い、南オーストラリアで作られたワインだということが分かります。ただ、この情報だけで味を判断するのは、初心者には難しいですよね。


ワインショップの棚に並ぶさまざまなワインボトル

飲み慣れてくると、なんとなく味のイメージができるようになると思いますが、最初はあまり深く考えなくてもいいと思います。ジャケ買いでも全然いいですよ。


このワイン・メン・オブ・ゴッサムも、ラベルに謎のおじさんが3人描かれています。かわいい絵というか、かわいいのかな?ちょっとキャッチーなラベルなんですよね。


「このラベル、なんかいいな」で買ってみるのも、立派なワインの選び方だと思います。



ブルゴーニュワインに品種が書かれてない理由

産地によっては、使われるブドウ品種がある程度決まっている地域があります。でもフランスはちょっとややこしいんですよね。


フランスの中にも、ブルゴーニュ、ボルドー、シャンパーニュ、ボージョレなど、いろいろな地域があります。細かく言うともっとありますが、この辺りはよく聞く名前だと思います。


ブルゴーニュでは、使われる品種がかなり決まっています。赤ワインはピノ・ノワールとガメイ。白ワインはシャルドネとアリゴテです。ほとんどこの4種類だと思ってもいいくらいです。


ガメイは、ボージョレで有名な品種ですね。日本ではボージョレ・ヌーヴォーがかなり知られていますが、ボージョレではガメイが多く使われます。


ブルゴーニュの赤ワインというと、だいたいピノ・ノワールです。


使われている品種がある程度決まっているので、ブルゴーニュのワインは、ラベルに「ピノ・ノワール」や「シャルドネ」と書かれていないことも多いんです。


白ワインはシャルドネが多いため、アリゴテを使っている場合は「ブルゴーニュ・アリゴテ」と書かれていたりします。


ブルゴーニュのブドウ畑の中に建つ小さな石造りの家


黒ブドウなのに白いシャンパーニュ

シャンパーニュ地方にある指定区域のブドウを使い、定められた品種・栽培・醸造・瓶内二次発酵・熟成などの規定を守って作られたスパークリングワインをシャンパーニュと呼びます。


シャンパーニュにも使われる品種、ピノ・ノワールは黒ブドウで、シャルドネは白ブドウです。


黒ブドウを使っているのに、シャンパーニュは白ワインのような色をしているものが多いですよね。これは白ワインのような作り方をしているからです。


皮を取り除いた状態で発酵させるので、黒ブドウを使っても皮の色が果汁に移りにくく、白いワインになります。ロゼのシャンパーニュもありますけどね。


黒ブドウのピノ・ノワールを使って白く仕上げたものは、「ブラン・ド・ノワール」と呼ばれます。黒ブドウを使ったけど、白いワインですよということですね。


逆に、白ブドウのシャルドネを使ったものは「ブラン・ド・ブラン」と呼ばれます。白ブドウで白いワインを作ったという意味ですね。


このへんはちょっとした豆知識です。


氷で冷やしたスパークリングワインと、泡立つ複数のグラス


ブドウ品種は全部覚えなくて大丈夫

代表的なブドウ品種を軽く紹介しておきます。


白ブドウでは、日本の「甲州」があります。日本のブドウやワインも今かなり評価されていて、世界的にも認められてきています。甲州は覚えておいてもいいかもしれません。


他に有名なのは、シャルドネ、リースリング、ソーヴィニヨン・ブラン。少し聞き慣れないものでは、グリューナー・ヴェルトリーナーやシュナン・ブランなどもあります。


黒ブドウでは、カベルネ・ソーヴィニヨン、ピノ・ノワールが有名です。日本の品種では、マスカット・ベーリーAがあります。


他にも、メルロー、ガメイ、グルナッシュ、サンジョヴェーゼ、シラー、テンプラニーリョ、ネッビオーロ、マルベックなどがあります。なんとなく黒ブドウの方が、よく聞く名前が多いような気もしますね。


国ごとに独特な品種もあります。特にイタリアは、「土着品種」と呼ばれるその地域固有の品種がめちゃくちゃ多いんです。ソムリエさんでも全部把握しきれないくらいあるそうなので、本当に覚えなくて大丈夫です。


ただ、少しずつ知っていくと、ワインを選びやすくはなります。「知っておかなければいけない」ではなく、「知っているとちょっと選びやすい」くらいで考えてもらえたらいいのかなと思います。



結局は、飲んでみるのが一番!

今回は、赤ワインと白ワインの作り方の違いや、ロゼワイン、オレンジワインがどう作られているのかをお話ししました。ブドウ品種が分かると、味もある程度予想できるようにもなります。


ただ、最終的には飲んでみないと!色々試しているうちに、「この品種、好きだな」「この地域のワイン、好みかもしれない」と分かってくると思います。だから、まずはチャレンジしてみてほしいんですよね。


赤ワインをグラスに注ぐ様子と、白ワイン、ブドウ、チーズの盛り合わせ

最初にも言いましたが、ワインを楽しむのに知識は必要ありません。分からないから飲まないではなくて、とりあえず飲んでみる。美味しかったら、それでいいんです。


ワインについては、知ると面白い話もたくさんあります。発酵の話やワインの歴史なども面白いので、今後またお話しできたらいいなと思っています。

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