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Column

25/11/22

旬野菜が続々入荷!野菜愛が止まらない店主が美味しさを語ります

目次

待ってました旬の葉物野菜!

チーマディラパのジェノベーゼ風パスタ

カーボロネロ入りのジビエのボロネーゼ

菊芋のポタージュ

トヨチーニの出汁

美味しく味わって健康に


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一時期、オッタントットで使う野菜が不足していたのですが、ようやく旬のものが色々と出てきました。特に葉物が出てきたのがすごく嬉しいですね。本当にもう11月までなかなか葉物が出てこなくて、仕方なくサラダ用にスーパーでレタスを買ったりとかしてたので、すごく気分が上がっています。



待ってました旬の葉物野菜!

オッタントットが仕入れている農家さんは、桂川町のノガミファーム、そして久山町の里山サポリがメインです。あとノガミファームで研修して独立、新規就農した桂川町のアールファームからもルッコラを仕入れています。


やっと葉物野菜が豊富な時期になったので、サラダを出す時に完全に僕、ニヤついてますからね。赤が綺麗なトレビスとか、クリーム色に赤い斑点のルシアとか、色合いがすげえ良いの。自分で作りながらニヤニヤしちゃってるぐらい嬉しいんですよね。


これは農家さんから直で旬野菜を購入している飲食店のシェフにしかわからない嬉しさかもしれないです。


お客さんからも、篠栗でこんなサラダが食べられるなんて嬉しい!なんて言われたりします。あえて強めに断言しますが、篠栗だからこそ、このクオリティが出せるんです。


オッタントットの野菜はすごい


チーマディラパのジェノベーゼ風パスタ

僕のめちゃくちゃ大好きなチーマディラパっていう野菜も入荷しています。日本の菜の花に似ているアブラナ科の野菜です。苦味がありつつ、旨味がとにかく強い。


ちょっと柔らかめにゆでてパスタの具にしたり、オーブン焼きにしてチーズぶっかけて食べたりすると、これがもう本当に美味しい。本当に美味しい。本当に美味しいの。大事なことなので3回言うけど(笑)。


久しぶりにパスタにして食べてみたんですけど、もう本当に好きだなと思いましたね。やっぱり苦いは苦い。苦味はあるんですが、それを上回る旨味がくるんです。後引く旨さで次から次に食べたくなってしまうというね。


今回はシンプルにチーマディラパだけでパスタにしてみました。ゆでたチーマディラパを具材とペーストにして、ちょっとジェノベーゼみたいなイメージでパスタも緑色に染まります。そこにチーズをぶっかけるというスタイルでご提供しています。めちゃくちゃ美味しいので、ぜひ食べていただきたいです。




カーボロネロ入りのジビエのボロネーゼ

そしてカーボロネロですね。これは黒キャベツっていわれたりもしますね。日本のキャベツってギュッと丸くなってて、それを結球と言うんですけど。カーボロネロは結球しなくて、まっすぐ上に伸びます。


だから葉っぱも結構直線的でちょっとシワシワっとしてて、でもパリッとしてて水をはじくみたいな、ケールとかかつお菜っぽい見た目です。


こちらはかなりクタクタになるまで蒸し煮にします。フランス語ではブレゼって言ったりするかな。少量の水でずっと煮ていく感じですね。水がなくなったらまた水を足して、柔らかくクタクタになるまで続けていきます。


こちらもペーストにすると美味しいですけど、ペーストはチーマディラパがあるので、ジビエのボロネーゼに入れたりしてますね。すごく合うので、年の半分ぐらい、カーボロネロがある時期は必ずジビエのボロネーゼに使っています。





菊芋のポタージュ

あとはもうずっとスープのネタに困ってたんですが、ようやく菊芋も使えます。菊芋、意外と知らない人も多いかなと思います。フランス語ではトピナンブールっていいます。これは久山町の里山サポリから仕入れています。


菊のような花を咲かせる植物で、根っこのような、塊茎(かいけい)という部分が肥大化して芋っぽくなります。芋っぽい根っこと菊みたいな花が咲くので、日本では菊芋という名前が付けられていますね。


菊芋は薄くスライスして軽く水にさらしてアクを抜いてサラダ感覚で食べることもできますし、炒め物みたいな感じでサクッと加熱して食べるのもいいです。


僕はいつも菊芋をトヨチーニの出汁で煮て、ミキサーにかけてポタージュにしています。このスープが美味しくて、ずっとご提供している定番スープです。




トヨチーニの出汁

トヨチーニは大分県安心院町の原木椎茸です。松重拓志さんという方が作っている原木椎茸がトヨチーニというブランドで販売されています。


トヨチーニの何がすごいかというと、めっちゃ軸が太いんですよね。ホントに椎茸??っていうぐらい太いんです。



もともと大分県は「どんこ」という椎茸が有名です。どんこは傘が開く前の状態の椎茸なので、収穫のタイミングが限られて高級品として取り扱われています。


トヨチーニは形がイタリアのポルチーニみたいな形をしていて。そして大分県が昔は豊国(とよのくに)と呼ばれていたので、豊国のポルチーニでトヨチーニと名付けられたそうです。


このトヨチーニ、めちゃくちゃ美味しいんです。言っても椎茸でしょって思ったあなた。違うんですよ、椎茸は椎茸ですけど、香りが全然違う。いわゆる日本的な和の椎茸の香りではなくて、ナッツっぽい感じがあるというか、ポルチーニとはやっぱり違うけど、独特の香りを放ってくるんです。


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ただこのフレッシュのトヨチーニがここ数年はなかなか入ってこないような状況で。これは生産者の松重さん的に、トヨチーニというブランドで出せるほど納得のいくものができていないということなんです。


それで出荷しないというすごいこだわりで、フレッシュは僕もここ最近はなかなか目にかかっていません。


でもね、ドライがあるんですよ。要は干し椎茸ですね。このドライは一応在庫があって、それを大切に使わせてもらっています。


ドライのトヨチーニを水で戻して出汁をとるんですけど、これがまた一般的な干し椎茸の出汁とはまったく違う香りの出汁が出ます。


和食だけじゃなくて洋食にも合うと謳われていますが、本当にやっぱりナッツっぽい香ばしさがあって、和的な香りじゃないんですよね。


これはちょっと説明しづらいので、ぜひ皆さん購入されてみてください。フレッシュは多分在庫切れになってると思うんですが、ドライだと買えると思います。ぜひともね、ドライを買ってみて水で戻して、あの出汁の香りを味わってみていただきたいです。



美味しく味わって健康に

トヨチーニの出汁と菊芋を合わせたポタージュが美味しいのはもちろんなんですが、栄養価がおそらく半端ないんじゃないかと思っております。


菊芋は天然のインスリンと呼ばれるイヌリンが豊富で、スーパーフードといわれています。食物繊維も豊富なので腸内環境を良くするようですね。


椎茸も生より干した方が栄養価が高くなる、って皆さんも聞いたことがあるかと思います。旨味も干した方がぐんと増します。


栄養価の高いもの同士を掛け合わせているので、とんでもなく美味しい健康スープができあがっているわけです。


こういうことができるようになると本当に嬉しくて。やっぱり旬の野菜、季節の野菜が手に入るってすごく貴重なことっていうか、当たり前じゃないよなって感謝しながら使わせてもらっています。

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